アンマ - シュリー・マーター・アムリターナンダマイー・デーヴィ

南インドの素朴な村出身の少女が、いったいどのようにして「アンマ、すべての母」として世界中に知れ渡るようになったのか、多くの人々が疑問に思っています。
母性とは、その究極の意味において、子供を出産することとはなんの関係もありません。愛と、慈悲と、無私無欲の心と関係するのです。それは自分自身を完全に他者に与えることです。

アンマの人生を見れば、彼女の提案や言葉、行為のひとつひとつが、他の人々の恩恵のために捧げられていることがわかります。与えることが、その真髄です。それはちょうど、こんな感じです。もしホームレスが住まいを求めてやって来ると、アンマは彼らに家を与えます。そして私たちは彼女を「人道主義者」と呼びます。悲嘆にくれている人が慰めを求めてやって来る時、アンマは彼らに愛を与えます。そして私たちは彼女を「母」と呼びます。また、霊的な知識に渇望している人が、熱心にそれを探し求めてやってきたら、彼女は彼らに叡智を授けます。そして私たちは彼女を「グル」と呼びます。

すべての創造物に無私の奉仕をするという、この姿勢は、他者とは拡大された自己、自分自身に他ならない、という智識からきています。アンマはその姿勢を、『ヴィシュワ マートルヴァン」- 万物普遍の母性 - と呼びます。そして、まさにこの人間存在の頂点に向けてこそ、アンマは世界を、ご自身の生き方や教えやダルシャン[聖なる抱擁]を通して、目覚めさせようとしているのです。